ガバナンス-斉田くんの挑戦

ガバナンス 2011年 02月号 [雑誌]

ガバナンス 2011年 02月号 [雑誌]

都会は人間関係がぎくしゃくし、助け合う気持ちがない。この吹雪川市の住民も都会と同じように、人間関係が希薄になってしまったのかもしれない。啓介は何か薄ら寒い気持ちになった。


啓介は気付くと和紙小屋の前に立っていた。これまで、気持ちが揺れるときは、いつも和紙小屋を訪ね老人と話し合ってきた。


「おじいさん、住民集会の集まりが悪いんです。みんな無関心なようです」
「そりゃ、そうじゃろ。だれかがやってくれるもんじゃと思っとる」
「そうみたいですね」
「でもな、啓介。そこがリーダーの辛いところでもあり、リーダーの頑張りどころでもあるんじゃ。みんなが自主的に動いてくれるなら、リーダーはいらん。他人はどうでもええ。そんなことで一喜一憂していてはダメじゃ。自分がやりたいと思うなら突き進めばいい」