風景とは何か

風景とは何か―構想力としての都市 (朝日選書)

風景とは何か―構想力としての都市 (朝日選書)

明日の読書会のために読んだ。

柳田国男は、「雪国の春」とか「豆と葉と大陽」とか、「秋風帖」その他沢山の旅行記を書き、「風景」について、又日本人の風景観について、実に味わい深いことをいろいろ言っているのです。(中略)私が柳田に同調したいと思いますのは、柳田が日本人の風景観が極めて類型的で、型にはまっていて、実は自分の目で風景に出会い自分で発見し、感動するという体験を持たないといい、これに対して批判している点です。
《日本で名勝というものは、実は最初すぐれた先輩がきめたものであった。多数は教え導かれて日本三景だの、近江八景だのを知ったのである。》だが、《行ってみてがっかりした》という経験が多い。なぜそういうことになるかと言うと、《我々の同胞は…上流社会の芸術と趣味とに、いつも至って無邪気な尊信を抱き、是がいい景色なのだよと教えられると、そうですかと言って感心する気味があった》。(中略)柳田がのべていることに私が同感せざるを得ないのは、日本人が意外なほど自分の目で自分の印象体験として風景を見ていない、ということです。人の説を受け売りしているだけなのです。

全く同感。